day 23 ついに23日目にしてモスクワ到着
寝てても目が覚めても、列車はロシアの大地を走り続けます
午前8時45分、定刻通りSpasskoe駅に到着。可愛らしい駅。女性の駅長?が気だるそうに標識を掲げるさまがロシアの田舎っぽくて素敵。
食堂車で朝食。オムレツとコーヒー。多くの人は食べ物を持ち込んでたべているようで、相変わらず閑散としていますが、長旅の気分転換には最高。
ちなみにメニューです。日本円に換算すればメインディッシュで600〜1000円ぐらいですが、まあ駅の売店などに比べれば高いか・・・。
そうこうしているうちに9時18分、パヴェレツ(Pavelets)駅に2分早着。ロシアの鉄道は変わらず定時運行。パヴェレツ駅は、モスクワの9つの鉄道駅の一つパベレツキー駅の名前の元になった地名。1900年に建設された「リャザン-ウラル鉄道会社」とモスクワに伸びる支線の分岐点として開設されたとのこと。
続いてウズノボ(Uzunovo)駅に到着。12分停車して機関車を付け替えます。
機関車の連結作業には子供達が大集合。ここからはモスクワまでノンストップ、あと3時間ちょっとの道程です。
再び食堂車に出向き昼食。持ち込むご飯もいいけれど、食堂車で食べるご飯はなぜか美味しく感じるのです。
徐々にモスクワの郊外に差し掛かり・・・
高層住宅も建ち並び始め、いよいよモスクワのイメージが強まってきます。
見事、定刻通り14時ちょうどにモスクワ・パベレツキー駅に到着!ウラジオストク駅を出発してから通算23日目、ついにモスクワに到着したのです!
シベリア鉄道をロシア号で直行しても7日かかりますが、ウラジオストクから中国を横断し、キルギス、ウズベキスタン、カザフスタンからアストラハン、ボルゴグラードと中央アジア経由で回ってきたらここまで23日でした。
ようやく、ヨーロッパに足を踏み入れたという実感が湧いてきます。
モスクワ自体はこれまでにも乗り継ぎなどで何回も来ている街で、今晩遅くには東京に戻る飛行機に乗るのですが、そこそこ時間があるので一回り。
早速地下鉄に乗ります。モスクワ名物といってもいい宮殿のような内装と質実剛健の車両。
ちょうど間も無く5月9日が戦勝記念日ということで、記念の塗色の車両も。今日は軍隊関連のところを回ってみたいと思います。
最初に訪れたのはエカテリンスキー公園。広くてほのぼのした公園なのですが、
この公園の隣には赤軍博物館があるのです!昔、中学生の頃にプラモデルで作ったMiG-29を見たかったのですが・・・残念ながらこの日は休館日。周りから見るだけだったのですが、
お!MiG-29が!ちょっと遠目でしかもお世辞にも保存状態が良いとも言えない感じではありましたが、実機らしきものを見れてテンションが上がります。
続いてはバスに乗り、
再び地下鉄に乗り継ぎ「大祖国戦争中央博物館」へ。
大祖国戦争とは、ロシアにおいて第二次世界大戦の独ソ戦を指す言葉で、その勝利を記念して戦勝記念公園内に作られました。
多くの等身大のジオラマで戦いの歴史を説明していきます。このジオラマの中を人が歩くこともでき、1945年のベルリン陥落のジオラマの中を観光客が歩いていく様はややシュールでさえあります。
屋外展示場には、日本の飛行機も戦利品として展示されています。これはキ-28と説明されていました。(あとで調べて見ると、九九式軽爆撃機というものらしい)
外では軍服を来た姉さんが小旗を売っています。共産主義は過去のものなのに、ロシアの旗とともに赤軍旗もやはり売られています。
大きなモニュメントには子供達がよじ登って遊んでいます。平和な光景。
続いては、ルビヤンカにできたという、おもちゃのデパート「ツェーデーエム(子供デパート)」へ。家族のお土産を買いますが・・・
この隣(写真右の建物)はなんとかつての泣く子も黙るKGBの本部。今もFSB(連邦保安庁)として使用されているが、その隣はなんともきらびやかで楽しげな子供の国だった。この子供デパートは冷戦時代からあったそうで、なんとも言えない不思議な感慨を覚えます。
徐々に夜の帳が降りる頃・・・
モスクワはきらびやかな光の街になるのでした。
【今日の移動距離】680km 【累計】12,100km
今回の旅▼
ここまでのコース▼